首都圏のベッドタウンという顔を持ちながら、メロン、レンコン、白菜といった農産物や、新鮮な海産物の宝庫でもある茨城県。この豊かな「食」を日々支えているのが、地域に深く根ざしたローカルスーパーマーケットです。
全国チェーンがひしめく中で、茨城県発祥の企業をはじめとする地域密着型スーパーは、地元の生産者との強いつながりを活かし、新鮮な地場産品を豊富に提供するという独自の進化を遂げてきました。消費者にとって質の良い商品を身近な価格で手に入れられるだけでなく、地域の食文化を育むインフラとして不可欠な存在となっています。
本記事では、売上高や店舗数といった客観的なデータに基づき、茨城県内の「県北」「県央・県南」「鹿行」など、各エリアで圧倒的な存在感を放つ主要スーパーチェーン5社を徹底解説します。
イオングループ傘下で県内最大のネットワークを持つカスミをはじめ、県北の老舗サンユーストアー、コストコ商品販売で話題のセイミヤ、精肉に特化したジャパンミートなど、各社が展開する独自の戦略と、地域住民に愛される理由を深掘りします。あなたの食生活を豊かにする、茨城のマイストアを見つけてみませんか?
茨城県のスーパー業界の特徴
茨城県のスーパー業界は、首都圏に近い立地を活かしつつ、豊富な農産物・水産物を背景とした地産地消が特徴的です。全国チェーンの進出が盛んな一方で、地域に根ざしたローカルチェーンが独自の存在感を示しています。
茨城県は全国有数の農業県であり、メロン、レンコン、白菜など多くの農産物で全国トップクラスの生産量を誇ります。また、太平洋に面した鹿行エリアでは新鮮な海産物も豊富です。こうした背景から、多くのスーパーで地場産の新鮮食材が日々入荷され、消費者にとっては質の良い商品を手頃な価格で手に入れやすいという大きな特徴があります。
全国チェーンの大型店舗も多数進出する中、茨城県発祥のカスミをはじめとする地域密着型のローカルチェーンも活発に営業しています。地元産品に比重を置いた仕入れや、生産者との直接的なつながりを活かしたイベント企画など、地域に密着したサービスが高い人気を集めています。
特に、イオングループ傘下となったカスミは茨城県内で圧倒的な店舗網を持ち、県民の生活インフラとして不可欠な存在となっています。一方で、県北のサンユーストアー、鹿行のセイミヤなど、各エリアに根ざした中小規模のチェーンも地域住民から厚い支持を得ており、茨城県のスーパー業界は多様性に富んでいます。
茨城県主要スーパー5選 一覧表
| スーパー名 | 住所(代表店舗) | 電話番号 | 店舗数 | 最新の年商 | 公式サイト | 運営会社 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| カスミ(つくばセンター) | 茨城県つくば市西大橋599-1 | 029-851-5571 | 約197店舗(茨城県内110店舗) | 2,750億円(2025年2月期) | https://www.kasumi.co.jp/ | 株式会社カスミ |
| サンユーストアー(本部) | 茨城県北茨城市磯原町磯原1-127 | 0293-43-3111 | 16店舗 | 150億円(2022年9月期) | http://www.sanyu-store.jp/ | 株式会社サンユーストアー |
| セイミヤ(潮来店) | 茨城県潮来市潮来617 | 0299-63-3211 | 18店舗(茨城11店舗、千葉7店舗) | 50億〜300億円規模 | https://www.super-seimiya.co.jp/ | 株式会社セイミヤ |
| とりせん(本社) | 群馬県館林市下早川田町700番地 | 0276-72-8888 | 62店舗(茨城県にも展開) | 975億円(2025年2月期) | https://www.torisen.co.jp/ | 株式会社とりせん |
| ジャパンミート(本社) | 茨城県守谷市松ケ丘6-6-3 | 0297-45-8829 | 茨城県内8店舗(全体約40店舗) | 1,000億円(2024年7月期単独) | https://www.japanmeat.co.jp/ | 株式会社ジャパンミート |
| スーパー名 | 住所(代表店舗) | 電話番号 | 店舗数 | 最新の年商 | 公式サイト | 運営会社 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| カスミ(つくばセンター) | 茨城県つくば市西大橋599-1 | 029-851-5571 | 約197店舗(茨城県内110店舗) | 2,750億円(2025年2月期) | https://www.kasumi.co.jp/ | 株式会社カスミ |
| サンユーストアー(本部) | 茨城県北茨城市磯原町磯原1-127 | 0293-43-3111 | 16店舗 | 150億円(2022年9月期) | http://www.sanyu-store.jp/ | 株式会社サンユーストアー |
| セイミヤ(潮来店) | 茨城県潮来市潮来617 | 0299-63-3211 | 18店舗(茨城11店舗、千葉7店舗) | 50億〜300億円規模 | https://www.super-seimiya.co.jp/ | 株式会社セイミヤ |
| とりせん(本社) | 群馬県館林市下早川田町700番地 | 0276-72-8888 | 62店舗(茨城県にも展開) | 975億円(2025年2月期) | https://www.torisen.co.jp/ | 株式会社とりせん |
| ジャパンミート(本社) | 茨城県守谷市松ケ丘6-6-3 | 0297-45-8829 | 茨城県内8店舗(全体約40店舗) | 1,000億円(2024年7月期単独) | https://www.japanmeat.co.jp/ | 株式会社ジャパンミート |
県央・県南・県西エリア:茨城県最大のスーパーチェーン

株式会社カスミ
公式サイト
基本情報
- 店舗数: 約197店舗(茨城県内110店舗、千葉県、埼玉県、栃木県、群馬県、東京都にも展開)
- 年商: 2,750億円(2025年2月期)
- 従業員数: 2,909名(正社員、2025年2月時点)
- 創業: 1947年(昭和22年)
- 親会社: ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(U.S.M.H、イオングループ)
- 代表店舗: カスミつくばセンター(茨城県つくば市西大橋599-1)
特徴と強み
1947年創業で茨城県つくば市に本社を置く、県内最大のスーパーマーケットチェーンです。茨城県内だけで110店舗を展開し、コンビニエンスストアのローソンが県内約200店舗であることを考えれば、スーパーマーケットとしての店舗数がいかに多いかが分かります。
創業期から東京・築地で直接鮮魚を仕入れており、鮮魚部門・惣菜部門に強みがあります。海のない茨城県南部において、新鮮な魚介類を安定供給してきた歴史は、地域住民からの厚い信頼につながっています。
2015年3月にマルエツやマックスバリュ関東と共にユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(U.S.M.H)を設立し、イオングループの一員となりました。これにより、イオングループのスケールメリットを活かした商品調達力と、地域密着の店舗運営を両立させています。
店舗は「グランプルシェ」(最上位店舗)、「フードスクエアカスミ」(豊富な品揃えの大型店)、「フードマーケットカスミ」(スタンダード店舗)、「FOODOFFストッカー」(最もロープライスの店舗)と、エリアやニーズに応じた業態展開を行っています。
月に3回ある「5のつく日」は「カスミハッピーデー」として、カスミカード(クレジット)での買い物が5%引きになるなど、顧客還元施策も充実。電子マネーはイオングループの「WAON」を採用し、ポイント連携も可能です。
インストアベーカリーや揚げ物、米飯類などの惣菜の店内調理を導入し、できたての食品の提供に力を入れています。消費者目線による店舗づくり・自主自律型の店舗運営を目指し、地域ごとのニーズに柔軟に対応する体制を構築しています。
また、移動スーパーやネットスーパー、オフィススマートショップなど、多様な販売チャネルを展開。高齢化が進む地域や、忙しい働き世代のニーズにも応えています。
県北エリア:地域密着50年以上の老舗

株式会社サンユーストアー
公式サイト
基本情報
- 店舗数: 16店舗(茨城県内)
- 年商: 150億円(2022年9月期)
- 従業員数: 831人(内社員255人、2024年1月現在)
- 創業: 1967年10月
- 本社: 茨城県北茨城市磯原町磯原1-127
- 代表店舗: 磯原中央店(本部2F)
特徴と強み
1967年設立、創業50年以上の歴史を持つ県北エリアの老舗スーパーマーケットです。北茨城市、高萩市、日立市、水戸市、ひたちなか市など、茨城県北部を中心に16店舗を展開し、「ご家庭の冷蔵庫です!」をモットーに地域の食生活を支えてきました。
CGCグループに加盟しており、全国水準の商品調達力を持ちながら、地域密着の店舗運営を実践しています。鮮度にこだわった生鮮食品が特に好評で、毎朝の仕入れから店頭へ新鮮なまま並ぶよう、スタッフが丁寧に管理しています。
特に鮮魚部門の評価が高く、「お刺身が美味しい」「マグロがいつも揃っている」という口コミが多数寄せられています。地元農家の野菜を積極的に取り入れたり、地域産の加工品を取り扱うなど、生産者と消費者を繋ぐ役割も果たしています。
店舗としての規模は大手より小さめですが、その分、細やかなサービスや気軽に声をかけやすい雰囲気が多くのリピーターを生んでいます。地域行事や祭りに合わせた売り出し企画など、地元のコミュニティに密着した活動も展開しています。
「お客様がお買い物に幸せを感じ、喜びやご満足いただけることが、社員に幸せをもたらし、企業の発展に繋がる」という考えのもと、”地域のマイストア的な存在”として、身近で親しみを感じられる店づくりを続けています。
環境問題にも積極的で、ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)実証事業に採択された秋山店では、高効率照明器具や冷凍冷蔵設備の導入など、省エネルギー化を推進しています。
鹿行(県東)エリア:茨城・千葉を結ぶ地域密着型

株式会社セイミヤ
公式サイト
https://www.super-seimiya.co.jp
基本情報
- 店舗数: 18店舗(茨城県11店舗、千葉県7店舗)
- 年商: 50億〜300億円規模(推定)
- 従業員数: 約400名規模
- 創業: 1887年(明治20年)※漬物製造卸小売業として創業、1961年9月に法人設立
- 本社: 茨城県潮来市潮来
- 代表店舗: 潮来店(茨城県潮来市潮来617)
特徴と強み
1887年創業、140年近い歴史を持つ老舗企業です。漬物製造卸小売業としてスタートし、1961年に株式会社セイミヤを設立。現在は茨城県と千葉県の県境エリアを中心にスーパーマーケットを展開しています。
茨城県の鹿行エリア(潮来市、鹿嶋市、行方市、小美玉市、かすみがうら市、大洗町、鉾田市)と千葉県北東部(香取市、山武市、八街市、山武郡、香取郡、銚子市)に店舗を配置。霞ヶ浦や銚子方面へのアクセスが良い場所が多く、両県の食文化を融合させた独自の品揃えが特徴です。
オール日本スーパーマーケット協会(AJS)およびCGCグループに重複加盟しており、全国水準の商品調達力を確保。近年では「SSM(スーパー・スーパー・マーケット)」と呼ぶ低価格志向の店舗を開発・出店するなど、時代のニーズに対応した店舗展開を進めています。
セイミヤ最大の特徴は、コストコ商品の直送販売です。最寄りのコストコは千葉ニュータウン店またはつくば倉庫店ですが、同じ県内と言えどもかなり距離があります。遠方に出向かなくても人気のコストコ商品を手に入れられるため、セイミヤならではのサービスとして多くの顧客に支持されています。コストコフェアの日程はチラシで確認できます。
インストアベーカリーとお惣菜も充実しており、焼き立てパンや店内調理の惣菜が人気です。地元の特産品や季節限定の商品を取り揃え、地域ならではの味わいを提供しています。
各店舗では季節や行事に合わせたキャンペーンや企画も頻繁に実施。会員制度やポイント還元サービスも充実しており、地元の顧客が通いやすい仕組みを整えています。
全店舗9:00〜21:00の営業で、駐車場も130台〜339台と広く確保されており、車社会の茨城県・千葉県において利便性の高い買い物環境を提供しています。
県西・県南エリア:群馬発祥の北関東チェーン

株式会社とりせん
公式サイト
基本情報
- 店舗数: 62店舗(群馬、栃木、茨城、埼玉に展開)
- 年商: 975億円(2025年2月期)
- 従業員数: 正社員約400名、パート約1,200名
- 創業: 1948年2月
- 本社: 群馬県館林市下早川田町700番地
- 代表店舗: 館林本社・流通センター
特徴と強み
群馬県館林市発祥で創業77年の歴史を持つ地域密着企業として、北関東を中心に店舗を展開しています。茨城県内では県西・県南エリアを中心に出店し、地元住民から高い支持を得ています。
鶏卵類卸業からスタートした背景から、鮮度にこだわった生鮮食品の提供を強みとしています。特に国産牛肉は「個体識別番号」で詳細な履歴が検索可能で、安心・安全にこだわる顧客から高い評価を得ています。地元の新鮮な野菜や果物、魚介類、精肉の品質管理にも徹底的にこだわり、地域住民に長く親しまれています。
環境への取り組みも積極的で、2010年には環境マネジメントシステム「エコアクション21」を全店舗で取得。太陽光発電システムを設置した城西の杜店の開店や、移動スーパー「とくし丸」の運営など、地域のライフライン機能を重視した店舗運営を展開しています。
群馬県と地域活性化包括連携協定を締結するなど、地域社会との強い結びつきが同社の大きな特徴です。2023年にはネットスーパーサービスも開始し、時代のニーズに合わせたサービス拡充を進めています。
リーズナブルな価格設定も魅力的で、家計に優しい買い物を実現したい多くの家庭に重宝されています。とりせん独自のポイントプログラムや会員特典、定期的なセール情報など、顧客が楽しめる仕組み作りも積極的に行っています。
県外発祥のチェーンながら、茨城県の地元食材を活かした特設コーナーを設置するなど、各地域へのローカライズも怠らず、地域密着を深めています。
県央・県南エリア:精肉専門から発展した生鮮スーパー

株式会社ジャパンミート
公式サイト
基本情報
- 店舗数: 茨城県内8店舗(全体約40店舗、関東・北海道に展開)
- 年商: 1,000億円(2024年7月期単独)、1,723億円(2024年7月期連結)
- 従業員数: 670名(正社員、2024年7月末単独)
- 創業: 1945年(昭和20年)※前身の「丸八肉店」として
- 本社: 茨城県守谷市松ケ丘6-6-3
- 代表店舗: ジャパンミート生鮮館守谷店
特徴と強み
1945年に前身の「丸八肉店」として創業し、精肉店から発展したスーパーマーケットチェーンです。2020年2月に持株会社制に移行し、JMホールディングスとなりました。
ホームセンター「ジョイフル本田」と業務提携しており、各所のジョイフル本田の生鮮館(生鮮食料品売り場)にテナント入居しているのが大きな特徴です。茨城県内では守谷店、荒川沖店、ひたちなか店、千代田店など8店舗を展開しています。
精肉店として蓄積してきた仕入れルートと技術力をベースに、「肉のハナマサ」「生鮮館」「卸売市場」「MEAT Meet」「パワーマート」などの屋号で、精肉を中心とした生鮮主体の食品スーパーを展開。その名のとおり、精肉部門では圧倒的な品揃えを誇ります。
グラム単価が非常に安く、特にステーキ肉やイベリコ豚などがロープライスで提供されていて人気です。肉のカット技術や品質管理には十分なノウハウがあり、常にフレッシュな商品を提供できる点が強みです。
地元農産物や鮮魚コーナーにも注力しつつ、精肉コーナーはブランド牛や豚、鶏の品揃えが豊富で、家庭料理はもちろん、バーベキューやホームパーティ用のセットが人気を集めています。生鮮食品はもちろん、調理済みのお惣菜まで幅広く揃うため、忙しい家庭にも便利です。
各店舗では季節や行事に合わせたキャンペーンや企画も頻繁に実施。精肉専門出身ならではのプロの視点が商品提案やイベント企画に生きており、買い物の楽しみを高めてくれるスーパーチェーンとして県央・県南エリアの注目を集めています。
まとめ
今回ご紹介した5社は、総売上高約5,100億円規模で茨城県のローカルスーパー市場の大部分をカバーしています。これらの企業が地域で強い支持を得ている理由は以下の通りです:
1. 地域特性への特化 農業県・水産県としての茨城県の特性を活かし、新鮮な地場産食材を中心とした品揃えを実現。各エリアの特性に合わせた店舗展開
2. 地元密着の商品構成 茨城県産の農産物(メロン、レンコン、白菜など)や海産物(鹿行エリア)の充実した品揃えと、地元生産者との直接的なつながり
3. 独自性の高いサービス カスミの圧倒的な店舗網、サンユーストアーの地域密着、セイミヤのコストコ商品直送、とりせんの移動スーパー、ジャパンミートの精肉特化など、各社が明確な差別化戦略を展開
4. 客観的な事業基盤 売上高、店舗数、従業員数などの客観的データに基づく安定した事業規模の確保により、持続的な成長を実現
茨城県のローカルスーパーは、地域に根ざした経営戦略により、住民の生活インフラとして不可欠な存在となっています。全国チェーンとの激しい競争の中でも、地域特性を深く理解し、きめ細やかなサービスを提供することで、確固たる地位を築いています。今後も地域の食文化を支え続ける、これらの企業の動向に注目していきたいと思います。
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※本記事の情報は2025年12時点のものです。最新の店舗情報については各社の公式サイトをご確認ください。


