ベイシアグループ、グループ横断ハッカソン開催|業務時間5%を他事業へ割り当てる「コラボレーションワーク」導入

ベイシアグループ、グループ横断ハッカソン開催|業務時間5%を他事業へ割り当てる「コラボレーションワーク」導入
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この記事の監修

監修者のアバター       葛川英雄      

水産市場の競り人、生鮮食品業界、人材業界で培った豊富な経験を持つ食のプロフェッショナル。現在は株式会社オイシルの代表取締役として、10年以上の業界経験を活かし、生鮮業界やスーパーマーケット業界の発展に貢献しています。

ベイシアグループが4月8日に開催した「Be Digital All-Hands Meeting」は、グループ全体で初めて実施する横断ハッカソンです。

参加したのは、ベイシア、カインズ、ワークマンといったグループ各社のエンジニア約280人。各社で内製したプロダクトやノウハウのグループ内への展開強化を狙います。

ベイシアグループは、スーパーマーケットのベイシア、ホームセンターのカインズ、作業服専門店のワークマンなど、それぞれ異なる業態を展開する企業群で構成されています。各社が独自にDXを推進してきましたが、今回のハッカソンはグループ全体でエンジニアの知見を共有・活用する初の大規模な取り組みとなります。

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目次

業務時間の5%を「コラボレーションワーク」に

ハッカソン開催と同時に発表されたのが、「コラボレーションワーク」という新たな制度です。

これは、業務時間の5%をグループ横断プロジェクトに充てるというもの。グループ各社が持つ業務課題に対し、関連する技術に強みを持つエンジニアを各社から集結させて課題解決に取り組みます。

具体的には、以下のようなテーマでエンジニアを募集します。

  • AI(人工知能)の利活用
  • POS(販売時点情報管理)の刷新
  • その他、グループ共通の技術課題

業務時間の5%という数字は、週5日勤務であれば週に約2時間、月に約8時間に相当します。この時間を使って、自社以外のグループ企業が抱える課題解決に参加できるという仕組みです。

例えば、カインズでAI活用に取り組んできたエンジニアが、ベイシアのAI利活用プロジェクトに参加する。ワークマンでPOS刷新の経験を持つエンジニアが、カインズのPOS関連プロジェクトに知見を提供する。こうした技術の横展開が制度として組み込まれたのが特徴です。

ITニュースプラットフォーム立ち上げ、情報共有強化

さらにベイシアグループは、情報共有の強化を図るためITニュースのプラットフォームを立ち上げると発表しました。

このプラットフォームでは、以下のような情報を発信・集約します。

  • 各社の取り組み事例
  • 小売業界に関する他社事例
  • 各社のエンジニアからのコメント・意見

グループ各社が独自に進めてきたDXの取り組みを可視化し、成功事例や失敗事例を含めて共有する場となります。また、外部の小売業界事例も取り上げることで、グループ全体の技術レベル向上を図ります。

「ハリネズミ経営」でグループシナジーを最大化

ベイシアグループが掲げるのは、デジタル技術を駆使してグループ各社が独自性を磨く「ハリネズミ経営」です。

ハリネズミは、外敵に対して針を立てて身を守る動物です。ベイシアグループは、各社がそれぞれの強み(針)を尖らせることで、競合他社との差別化を図る経営方針を「ハリネズミ経営」と名付けています。

ベイシアの亀山博史役員待遇デジタル推進本部本部長兼商品本部商品戦略プロジェクトリーダーグループIT活性化委員長は、こう語ります。

「個社のハリネズミの強みを生かしつつ、グループ全体でエンジニアの価値を高めていく」

各社が独自性を保ちながらも、グループ全体でエンジニアの知見を共有し、技術力を底上げする。一見矛盾するようなこの両立を、今回のハッカソンとコラボレーションワークで実現しようとしています。

オイシル視点:小売業界DXを牽引する人材戦略

株式会社オイシルは、生鮮・食品業界専門の人材紹介・求人メディアを運営しています。業界全体の動向を見る中で、ベイシアグループの今回の取り組みは非常に示唆的です。

小売業界、特に生鮮・食品を扱うスーパーマーケットやホームセンターでは、DX人材の確保と育成が大きな課題となっています。

IT企業と比較して給与水準が低く見られがちな小売業界では、優秀なエンジニアの採用は容易ではありません。また、採用できたとしても、技術的な刺激が少ない環境では定着率が低くなる傾向があります。

ベイシアグループの「コラボレーションワーク」は、この課題に対する一つの解を示しています。

業務時間の5%をグループ横断プロジェクトに充てることで、エンジニアは自社だけでなく他社の技術課題にも触れることができます。これにより、技術的な刺激と成長機会を提供できます。

また、約280人のエンジニアが集まるハッカソンは、横のつながりを作る場としても機能します。孤立しがちな社内エンジニアにとって、グループ内に同じ志を持つ仲間がいることは大きなモチベーション向上につながります。

さらに注目すべきは、ITニュースプラットフォームの立ち上げです。各社の取り組みを可視化し、エンジニアからの意見を集約することで、エンジニアの声が経営に届きやすい環境を整えようとしています。

生鮮・食品業界では、現場オペレーションの効率化やデータ活用など、DXの余地は大きい一方で、エンジニア不足が課題となっています。ベイシアグループの取り組みは、業界全体の人材戦略のモデルケースとなる可能性があります。

オイシルキャリアでは、ベイシア、カインズ、ワークマンをはじめとする小売業界の求人情報を幅広く掲載しています。DXに取り組む企業で働きたい方、小売業界でエンジニアとしてキャリアを築きたい方は、ぜひ一度ご覧ください。

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