ヤオコーは、関東を中心に店舗展開を続ける人気スーパーマーケットとして、売上拡大とともに成長を続けています。その一方で、働きやすい環境づくりや制度改善にも継続的に取り組んでおり、従業員を支える体制整備にも力を入れてきました。
その中で、従業員の働きやすさを支える存在の一つとなっているのが「全ヤオコー労働組合」です。同組合は、賃上げや賞与の交渉だけでなく、パート社員の無期雇用化や地域限定正社員制度の創設など、実効性のある制度改善に継続的に取り組んできました。
本記事では、全ヤオコー労働組合の概要や加入対象、組合費の仕組みをはじめ、実際に行われてきた制度改善についてわかりやすく解説します。


ヤオコーの働きやすさを支える「全ヤオコー労働組合」

ヤオコーにおける労働環境の整備や、現場の声を反映した制度づくりにおいて、大きな役割を果たしているのが「全ヤオコー労働組合」です。
この組合は、会社側(経営陣)と対等な立場で議論を行う組織であり、主に以下の3つの側面から従業員の働きやすさをサポートしています。
① 賃上げ・賞与など待遇改善の交渉
労働組合の最も代表的な役割の一つが、給与や賞与の引き上げに向けた交渉です。毎年の春闘などを通じて、物価上昇や業界の動向に合わせた「ベースアップ」の実現を求めています。
とくにヤオコーでは、正社員だけでなくパート社員の時給引き上げについても組合が交渉のテーブルに加わっており、全従業員の給与水準を底上げする役割を果たしています。
② シフト・残業・休日など働き方の見直し
働きやすい職場環境を維持するため、シフトや残業、休日取得に関する改善にも取り組んでいます。
たとえば、長時間労働が常態化しないよう残業時間の状況を確認したり、有給休暇を取得しやすい環境づくりを進めたりと、現場負担を軽減するための取り組みが行われています。
こうした取り組みは、無理のないシフト作成や休憩時間の確保など、現場で働く従業員の声を踏まえた運用改善にもつながっています。
③ 職場の相談窓口としての役割
労働組合は、従業員が日々の業務の中で直面する困りごとや、会社には直接伝えにくい意見を吸い上げるための「相談窓口」としての機能も担っています。
人間関係の悩みや労働環境に対する不満などに対して、組合が中立的な立場で話を聞き、必要に応じて会社側へ改善を働きかけることで、問題の深刻化を防ぎ、安心して働ける土壌が維持されています。
【加入対象と費用】誰が対象? 組合費の目安は?

全ヤオコー労働組合は、正社員だけでなくパート社員も含めた幅広い従業員を対象としています。まずは、UAゼンセン(流通・サービス・製造業などで働く人を支援する国内最大級の産業別労働組合)の資料をもとに、組合員数の規模や内訳を見てみましょう。
🔎 全ヤオコー労働組合の組合員数
※ 数値は2019年4月 時点の公開資料に基づいています。現在の正確な人数とは異なる場合があります。
- 従業員数:16,762名
- 組合員数:16,172名
【組合員の内訳】
- パートナー社員(週20時間以上):10,298名
- 正社員:2,831名
- ヘルパー社員(週20時間未満):2,701名
- 契約社員(定年後再雇用含む):223名
- 地域限定正社員:119名
引用:UAゼンセン「多様な働き方の選択と処遇改善」事例資料より
ヤオコーでは、パートナー社員やヘルパー社員など、パート勤務の従業員が組合員の多くを占めており、多様な働き方に対応した組織づくりが進められてきました。ここからは、加入対象の詳細や組合費の仕組みについて見ていきましょう。
正社員はもちろん、パートも加入対象
全ヤオコー労働組合の特徴の一つが、正社員だけでなくパート勤務の従業員も加入対象となっている点です。
ヤオコーでは、「ユニオン・ショップ制」を採用しており、加入対象となる従業員は原則として労働組合へ加入する仕組みとなっています。
データからもわかる通り、組合員の多くをパート勤務の従業員が占めており、雇用形態を問わず現場の声を会社側へ届けやすい体制が整えられています。
また、ヤオコーでは早い段階から「パートタイマーの戦力化」を掲げており、現場を支えるスタッフの働き方や処遇改善にも力を入れてきました。実際に、無期雇用制度や休暇制度の見直しなど、多様な働き方に対応した制度改善も継続的に進められています。
組合費は給与から天引き
ヤオコーの労働組合では、組合運営や組合員へのサポート体制を維持するため、「組合費」が設定されています。
- 支払い方法: 一般的な労働組合と同様に、毎月の給与から天引きされる仕組みです。
- 費用の目安: 組合費の詳細は公表されていませんが、一般的な労働組合では、年度ごとの組合大会で金額が見直されたり、給与額に応じて変動したりするケースもあります。
この組合費は、組合運営や会社側との交渉、従業員からの相談対応など、働きやすい環境づくりや制度改善に向けた活動へ活用されています。
働きやすさはどう変わった? 制度改善の3つの具体例

全ヤオコー労働組合では、賃上げや働き方の見直しだけでなく、雇用制度や休暇制度に関する改善にも継続的に取り組んできました。
とくにヤオコーでは、パート社員を含めた多様な働き方に対応するため、無期雇用制度や地域限定正社員制度など、ライフスタイルに合わせて働きやすい環境づくりが進められています。
ここからは、実際に行われてきた代表的な制度改善の例を見ていきましょう。
パートも無期雇用へ、1年以上で安定して働ける仕組みに!
ヤオコーでは、パート社員が長く安心して働けるよう、一定期間勤務した従業員を対象に「無期雇用」へ切り替える制度が導入されています。
一般的には、無期転換ルールは「通算5年」を基準とするケースが多いですが、ヤオコーではより早い段階から安定して働ける仕組みづくりが進められてきました。
実際に、UAゼンセンが公開している事例資料でも、「無期労働契約となることで安心して働き続けられる」「金融機関から借り入れがしやすくなった」といった声が紹介されています。
雇用期間を気にせず働きやすくなることで、長期的にキャリアを築きたいパート社員にとって安心感につながる制度の一つとなっています。
地域限定正社員が新設され、転居なしで正社員として働けるように!
「正社員としてキャリアを積みたいが、家庭の事情で転居を伴う異動は難しい」というニーズに応える形で導入されたのが「地域限定正社員」制度です。
この制度では、自宅からおおむね60分以内の範囲に勤務地が限定されるため、生活環境を大きく変えずに正社員として働くことができます。
スーパーマーケット業界では、店舗異動や転勤が発生するケースも多いことから、育児や介護との両立に不安を感じる人も少なくありません。地域限定正社員制度の導入により、ライフスタイルに合わせた働き方やキャリア形成がしやすくなっています。
また、資料によると、実際に転換した従業員からは「子女手当(子どもを扶養する世帯への手当)などの諸手当が正社員と同等に支給されるのがありがたい」といった声も紹介されています。
パート社員から正社員を目指す際の選択肢としても活用されており、多様な働き方を支える制度の一つとなっています。
パートの休暇制度が改善され、正社員に近い水準に!
雇用形態による待遇の差を解消するため、2019年には休暇制度の大きな拡充が行われました。
特筆すべきは、慶弔休暇の日数が正社員と同一水準まで引き上げられた点です。資料によると、たとえば本人の結婚に関する特別休暇は、改訂前の2日間から「5日間」へと大幅に拡充されました。
これにより、家族の行事や万が一の際にも、正社員と変わらない基準で休みを取得できる体制が整えられています。
さらに、未消化の年次有給休暇を最大30日までストックし、病気や怪我などの際に利用できる「特別療養休暇制度」も導入されました。
こうした「万が一の備え」がパート社員にも広げられたことは、長く働き続ける上での大きな安心材料となっています。労働組合による継続的な交渉が、実効性のある制度改善として形になった事例といえるでしょう。
まとめ
ヤオコーには「全ヤオコー労働組合」があり、賃上げや賞与だけでなく、無期雇用制度や地域限定正社員制度、休暇制度の見直しなど、働きやすい環境づくりに向けたさまざまな取り組みが行われています。
とくに、パート勤務の従業員を含めた幅広いメンバーが組合に加入している点は大きな特徴であり、多様な働き方に対応した制度改善が継続的に進められてきました。
実際に、UAゼンセンの公開資料では、無期雇用化による安心感や、地域限定正社員制度による働きやすさに関する声も紹介されており、現場の声を反映した環境づくりが進められていることがわかります。
ヤオコーへの就職・転職を考えている方は、給与や福利厚生だけでなく、こうした労働環境や制度面にも注目してみると、自分に合った働き方をイメージしやすくなるでしょう。
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