『株式会社北辰水産』インタビュー|「伝え続ける」ことで生まれるチームの力。人材戦略と育成哲学

『株式会社北辰水産』対談|「伝え続ける」ことで生まれるチームの力。
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この記事の監修

監修者のアバター       葛川英雄      

水産市場の競り人、生鮮食品業界、人材業界で培った豊富な経験を持つ食のプロフェッショナル。現在は株式会社オイシルの代表取締役として、10年以上の業界経験を活かし、生鮮業界やスーパーマーケット業界の発展に貢献しています。

首都圏の百貨店や駅ビルを中心に全国約40店舗を展開する鮮魚専門店「北辰水産」。日本一楽しいお魚やさんを目指す水産エンターテインメントカンパニーとして、高品質な海産物提供と人材育成に力を入れている。

今回は、同社の人材戦略と組織文化について、現場から経営陣まで関わる根本氏と、生鮮業界の人材紹介を手掛けるオイシルキャリアの葛川英雄による対談を実施。人材の活用から教育哲学、若手育成の実際まで、北辰水産の人材戦略の全像に迫った。

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目次

企業プロフィール

株式会社北辰水産

  • 所在地:千葉県柏市花野井712-111
  • 設立:1984年7月
  • 従業員数:約800人
  • 事業内容:鮮魚販売・鮨製造販売(北辰鮨)
  • 企業ビジョン:「日本一楽しいお魚やさんを目指す水産エンターテインメントカンパニー」

東武百貨店での一号店開店から約40年。北海道から沖縄まで全国各地から当日仕入れした新鮮な魚を、加工センターを経由せず当日売り切ることにこだわる。首都圏の百貨店、駅ビル、ショッピングセンターを中心に店舗を展開している。詳細は北辰水産コーポレートサイトを参照。

対談:人材戦略と育成哲学

人材の役割と長期活用

——採用したい人物像はどんな方ですか?

根本氏:大きく二つのパターンを考えています。一つは、鮮魚小売り業ですでに鮮魚加工・販売経験を持っている経験者層。もう一方は、20代などの未経験若年層です。

経験者の方は物覚えや習得スピードはとても早い反面、これまでのやり方にこだわってしまい、北辰流のやり方に馴染めず辞めてしまう方もいます。未経験若年層の方は、技術習得に時間はかかるものの、素直に北辰のやり方を身に着けてくれて、長期的に就業してくれる方が多いです。

本来は業界経験者でうちのやり方に合わせてくれる方を求めていますが、なかなかうまくいきませんね。

——入社する方に持ってもらいたい目標や意識などはありますか?

根本氏:そうですね。でも、どちらのパターンでも大切なのは、「自分の成果がお店の売上に直結している」という意識を持ってもらうことです。

給料は降って湧いて出るものではなく、「本人がどれだけ稼ぎをつくったか、どれだけ魚を売ったか」によって、最終的に給料として反映される。そういったことを常に意識してくれる方が、どちらのパターンでも活躍しています。新卒採用では、研修初日でそういう話をしっかり伝えるようにしています。

現場で求められるプロフェッショナリズム

——実際に現場で働く方々の中で、活躍している人にはどんな特徴がありますか?

根本氏:プロフェッショナル意識を持っている方はいますね。ただ、現実的には癖がある方も多い。例えば、魚をおろすのはあるけれど、売るのは嫌だという方もいたり、教え方が下手という方もいたり。

でも、そういう課題があっても、一生懸命頑張ろうという姿勢がある人と、「もう余生でいいや」という姿勢の人では全然違う。せっかく機会をもらったから頑張ろうという人が活躍する傾向にありますね。

対面販売と技術の可視化

——「対面販売が重要」というお話がありましたが、これはなぜですか?

根本氏:うちの会社はほとんど対面販売をしているんですが、自分の技術を自信を持って見つけてもらえるチャンスなんです。

お客様に「この間のあの魚、美味しかったよ。今日は何がおすすめ?」と聞かれるような関係ができる。これってすごく大事で、自分が切った魚を自分で売り切るくらいの気持ちで仕事をしてほしいんです。

会社の利益はお客様からもらう形で決まるものだからこそ、技術がどのように付加価値提供に繋がったかを感じることが重要だと考えています。

「伝え続ける」という教育哲学

——根本さんご自身の指導理念について聞きたいのですが、何か大切にしていることはありますか?

根本氏:私は創業者から直接教えを受けた人間なので、創業者の思いをどう伝え続けるかが自分の使命だと思っています

大事なのは「きれいごとではなく、実践としてやってきたかどうか」なんです。私が同じことを何度も言い続けることで、熱量として部下に伝わる。

一回で理解させようとするのではなく、伝え続けることの中で自分自身に腹落ちしてもらう必要があると思うんです。1回で伝われば一番いいですが、そんな簡単なことはない。だから伝え続ける必要があると思っています。

人生観と「今この瞬間」

——根本さんの人生観や経営に対する向き合い方について、最後に聞きたいのですが。

根本氏:私の基本的な考え方は「自分が生きている意味は何か」という問いです。親がいる人だったら親に恩返しをする、子供がいる人だったら子供の幸せのために一生をかけるという使命がある。

会社に成長させてもらったなら、それを会社に返す。そういう意識で毎日を過ごすことで、自分の人生が意味のあるものに変わっていくと思うんです。

私は過去の経験から「明日が当たり前に来ない」ということを学びました。今この瞬間を死んでもいいくらいの気持ちで生き抜く。そういう姿勢で毎日を過ごすことが大事だと思うんです。

部下にもそれを伝え続けています。「私に出会ってくれた人はみんな幸せになってほしい」、そして「自分が幸せになったら、その幸せを周りに分け与えていく」。そうすると、その人の周りに笑顔がたくさんあるようになっていく。

まとめ|人材の「組み合わせ」による組織づくり

北辰水産が実践している人材戦略で最も印象的なのは、年齢や経歴ではなく「自分の技術がどのようにお客様に貢献できるか」を重視する魚のプロ意識です。

若手、経験豊富な方、新卒といった多様な属性が、それぞれのポジションでチーム全体を機能しています。

また、根本氏が何度も強調する「伝え続ける」というキーワードからは、生鮮業界で特に重要な「職人的な技術と心構えの継承」の意識が見えます。マニュアル化できない対面販売の技術や、お客様との信頼関係構築は、繰り返しの伝播によってのみ根付くもの。

こうした組織文化をもっているからこそ、北辰水産では、全国から鮮度の高い鮮魚を仕入れ販売し、お客様から高い評価を得ているのです。

オイシルキャリアでは北辰水産を始めとするスーパーマーケット・生鮮業界の求人を数多く扱っています。少しでも気になる方はまずはお気軽にご相談ください!

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