転職は、どの年代にとっても大きな決断です。特に50歳という節目での転職には、不安や迷いを感じる方も多いのではないでしょうか。
今回お話を伺ったのは、50歳で大阪から千葉へ新天地での転職を決意された夛田幸平(ただ・こうへい)さんです。これまで飲食業界で長年経験を積み、今回初めて転職エージェントサービスをご利用され、オイシルキャリアを通じて大手居酒屋チェーンへの転職を実現されました。
なぜ50歳でキャリアチェンジを決意されたのか。エージェントの活用を通じてどのような発見があったのか。実際の転職活動から現在の働き方まで、詳しくお話をお伺いしました。
自己紹介と現在のお仕事

——まずは自己紹介をお願いいたします。
夛田さん:夛田幸平と申します。現在50歳で、今回の転職が初めてのエージェント利用による転職になります。趣味はボートサーフィンという少し珍しいスポーツと、温泉巡りです。
——ボートサーフィンとは、どのようなスポーツなのでしょうか?
夛田さん:モーターボートで人工的に波を作り、最初はロープでボートに引っ張ってもらって波に乗り、途中でロープを外してそのまま波に乗り続けるというスポーツです。常に波がある状態なので、安定して楽しめるのが魅力ですね。
——なるほど、とてもユニークで楽しそうですね。現在の職場でのご担当について教えていただけますか?
夛田さん:現在は寿司職人として入社しましたが、配属された店舗は大手居酒屋チェーンの駅前店舗で、従業員数も多く、寿司以外の調理業務も担当しています。サラダ、天ぷら、揚げ物、小鉢など、居酒屋メニュー全般を幅広く担当しています。研修店舗として配属されているため、寿司と調理を半々で担当しているイメージです。
——調理業務も幅広く担当されているのですね。ホールには入られていないのでしょうか?
夛田さん:はい、ホール業務には入っておらず、寿司と調理を中心に担当しています。全体的に「広く浅く」さまざまな業務をこなしている印象です。
職歴とこれまでの転職活動
——これまでのご経歴についても教えていただけますか?
夛田さん:18歳で和食の懐石料理店に就職しましたが、非常に厳しい環境で、当時はカルチャーショックもあり、2年ほどで退職しました。その後は体調を崩し、ホテルの朝食調理など比較的負荷の少ない業務に従事していました。
20代半ばには焼き鳥店に勤め、飲食業界の知人からの勧めで名古屋の海鮮居酒屋に転職しました。そこで魚の扱いを学び、系列の回転寿司店へ異動しました。その後は東京へ移り、のどぐろ専門店、有名な屋台寿司店、魚河岸日本一、すしざんまいなど、さまざまな寿司店で経験を積んできました。
コロナ禍前は神戸で勤務しておりましたが、コロナの影響で退職し、淡路島へ移りました。そこでは営業が続いていたため、関西圏からお客様が集まっており、活気がありました。その後再び神戸に戻り、寿司店の立ち上げを経験。さらに新世界エリアのリーズナブルな寿司店で2年間勤務し、現在に至ります。
転職のきっかけ

——長年のご経験を経て、今回の転職を決意された背景を教えてください。
夛田さん:一番大きな理由は、社会保障の不備です。前職では、保険制度はあったものの、休むと給与から全額差し引かれるような環境で、安心して働ける状況ではありませんでした。
そのため、より安定した会社への転職を考えるようになりました。大阪を離れることも視野に入れ、趣味や生活面とのバランスも考慮して千葉を選びました。東京に通いやすく、家賃も抑えられる環境が自分の理想に合っていたのです。
——健康面も意識されたのでしょうか?
夛田さん:はい、これまでは短時間睡眠が続いており、健康に不安を感じていました。現在は時間に余裕がある働き方ができており、睡眠をしっかり取れるようになりました。50歳という節目を迎え、自分の身体を大切にしようと考えるようになった結果です。
初めての転職エージェント利用

——今回オイシルキャリアをご利用いただいた経緯を教えてください。
夛田さん:最初はindeedや求人ボックスで求人を検索していましたが、たまたま応募した企業がオイシルキャリアさんの紹介案件でした。そのままご連絡をいただき、転職エージェントを通じての転職は初めてでしたが、話を聞いてみたいと思い進めることにしました。
オイシルキャリアさんがスーパーの求人も取り扱っていると聞き、将来的にそちらの分野にも興味がありました。これまでの転職は基本的に自分で応募・連絡するスタイルでしたので、紹介型の転職は新鮮な体験でした。
——転職エージェントを利用してみて、印象的だった点はありますか?
夛田さん:フィルターのような役割を果たしていると感じました。応募者と企業の間に立って、相性を見極めながらマッチングしてくれる点が安心感につながりました。Zoom面談なども初めての経験でしたが、今後のビジネススキルとして学びにもなりました。
——担当のキャリアドバイザーとのやり取りについてはいかがでしたか?
夛田さん:非常に丁寧に対応していただきました。面接時以外に人と深く話す機会が少なかったため、電話などのコミュニケーションはありがたかったです。こうしたサービスの活用は、今後さらに広がっていくと感じています。
転職活動の流れ

——書類の準備なども含めて、転職活動全体はいかがでしたか?
夛田さん:職務経歴書は今回初めて作成しました。これまでは履歴書のみで、店舗に直接提出するスタイルが主流でした。兄から「手書きじゃダメだろう」と言われましたが、今回は担当者のキャリアドバイザーさんにサポートしていただき、大変助かりました。
面接では職位の高い方が対応してくださいました。魚に関する専門的な話で盛り上がり、職人同士として信頼関係が築けたと思います。面接は1回でしたが、その後千葉駅で料理長や店長との顔合わせもありました。最終的には豊洲勤務に決まりました。
——転職先を決めた決定打は何でしたか?
夛田さん:福利厚生の充実と、まかないの美味しさですね。生活の基盤が整っていると、安心して働けますし、まかないが美味しいと気持ちの面でも満たされます。
転職先での変化
——転職を通じて、生活や働き方にどのような変化がありましたか?
夛田さん:まず睡眠時間がしっかり確保できるようになったことが大きな変化です。心にも余裕ができ、趣味の時間も取れるようになりました。年齢的にも無理をせず、バランスを大切にした生活が送れるようになりました。
今後の目標と求職者へのメッセージ
——今後の展望や、同じように転職を検討している方へのメッセージがあればお願いします。
夛田さん:まずは新しい職場で、自分の立ち位置を確立していきたいです。店舗によっては人数が多く、目立ちにくい環境もありますが、自分の居場所を作っていくことが今の目標です。ゆくゆくは他店舗へのヘルプや、社内でのつながりを広げていければと考えています。
また、同じように飲食業界で働いている職人の方には、「選択肢は自分で広げるもの」だということをお伝えしたいです。年齢を重ねる中で、体力的な不安を感じる方もいらっしゃると思います。ですが、スーパーでの加工業務など、別の道も存在します。そうした選択肢を知っておくだけでも、今後の安心材料になると思います。
——本日は貴重なお話をありがとうございました。
夛田さん:こちらこそ、ありがとうございました。とても良い経験になりました。
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