ロピア社長・高木勇輔氏が導いた急成長 “現場が主役”の運営がもたらした成果とは

ロピア社長・高木勇輔氏が導いた急成長 “現場が主役”の運営がもたらした成果とは
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この記事の監修

監修者のアバター       葛川英雄      

水産市場の競り人、生鮮食品業界、人材業界で培った豊富な経験を持つ食のプロフェッショナル。現在は株式会社オイシルの代表取締役として、10年以上の業界経験を活かし、生鮮業界やスーパーマーケット業界の発展に貢献しています。

食品スーパー「ロピア」は、この10年ほどで店舗数・売上ともに大きく伸びた企業です。その経営を担うのが、2013年に社長へ就任した高木勇輔氏創業家の二代目としてロピアの現場経験を積み、現在の成長を牽引してきた人物です。

ロピアの運営方針としてよく語られるのが、仕入れや値付けまで売場が主体となる “現場主義” のスタイル。一般的なスーパーとは少し違う動き方が、なぜロピアで根づいたのか——。その背景には、現場を重視する高木社長の考え方があります。

今回は、ロピアの高木社長にフォーカス。これまでの歩みから、現場を大切にする考え方、グループの展開、そして公開されている今後の方針までを整理しながら紹介します。ロピアがどのように成長してきたのか、その一端を見ていきましょう。

目次

ロピア社長・高木勇輔氏の歩みとキャリア

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ロピアの成長を語るうえで欠かせない存在が、2013年に社長へ就任した高木勇輔氏です。創業家に生まれ、大学卒業後はロピアの店舗現場で経験を積んだのち、経営の中心を担う立場へと進みました。

まずは、生まれから社長就任までの歩みをたどっていきましょう。

ロピアとは?

ロピアは、1971年に藤沢駅前の「フジサワ名店ビル」で精肉専門店「肉の宝屋 藤沢店」として創業しました。その後、2011年に現在の「食生活♥♥ロピア」へと社名を変更し、総合食品スーパーとして事業を拡大してきた企業です。

OICグループではロピアを、単なるスーパーマーケットではなく、「おいしい」「たのしい」「うれしい」を届ける “食のテーマパーク” と位置付けています。買い物を通じて体験価値を提供することを目指し、日々の店づくりに取り組んでいます。

創業家に生まれた二代目経営者

高木勇輔氏は、ロピアの前身である精肉専門店「肉の宝屋藤沢店」(1971年創業)を立ち上げた高木秀雄氏の息子として、神奈川県藤沢市で育ちました。
幼い頃から食品小売の現場が身近にあり、商売の空気に自然と触れてきた環境にあったといえます。

大学卒業後はロピアへ入社。店舗での売場づくりや商品管理、日々の運営といった実務を経験するなかで、現場の判断や店づくりに関する感覚を磨いていきました。
こうした経験が、のちの経営判断にもつながる基盤になっています。

現場経験を経て、2013年に社長へ就任

入社後は店長職など現場に近い立場を務め、売場のオペレーションや商品調達の流れを理解。現場で培った実感を持ちながら、2013年に代表取締役社長へ就任しました。

創業家としての視点と、現場経験に裏打ちされた判断力をあわせ持つ経営者へと成長したタイミングで、ロピアの第二の成長期がスタートすることになります。

高木社長が築いたロピアの成長実績

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2013年に高木勇輔氏が社長へ就任して以降、ロピアは売上規模・店舗数・事業の領域をいずれも大きく伸ばしてきました。精肉店から始まった企業が、総合食品スーパーとして存在感を高めるまでにどのような成長を遂げたのか、主な実績を整理します。

社長就任以降、売上は約8倍へと大きく拡大

ロピアを含む株式会社OICグループの売上高は、高木勇輔氏が社長へ就任した2013年以降、力強い伸びを続けています。
2013年時点の売上高は501億円でしたが、2024年2月期には4,126億円へと拡大し、約8倍の規模に達しました。

この間、ロピアは小売事業だけでなく、食品製造外食など周辺領域にも事業を広げ、グループとしての事業基盤を強化。
出店エリアも関東から中部・関西、さらには海外へと広がり、事業拡大とともに売上規模の成長が進んできたことが分かります。

精肉店からスタートした企業が、この10年あまりで多角的な食品グループへと変化してきた歩みが、売上推移からも読み取れます。

M&Aやグループ化で事業領域を広げる

ロピアは、成長とともに食品製造や外食など周辺領域の企業をグループ化してきました。
惣菜製造、畜産、酪農、輸入食材、外食など、食に関わる事業が連携し、製造から販売までの一体的な体制が形成されています。

さらに、スーパーバリュー(SV)アキダイとの資本業務提携が進んだことで、販売網の広がりや仕入れ・商品開発の面でも連携が強化されました。
これにより、ロピアの店舗で扱う商品の幅が広がり、売場づくりの自由度が高まる土台が整えられています。

グループ化は、単に事業を増やすだけでなく、ロピアの運営方針である「現場主義」を支える体制づくりにもつながっている点が特徴です。

出店加速と全国・海外展開

ロピアの店舗数は、2013年時点では26店舗でしたが、その後の出店加速により商圏を全国へと広げてきました。
関東での展開を軸にしながら、中部・関西、さらに九州や東北へと進出し、出店エリアが年々拡大しています。

直近の公式情報では、国内132店舗・海外9店舗の計141店舗という体制が公表されています。出店形態も多様で、大型商業施設への新設だけでなく、既存店舗の居抜き活用など柔軟な方法が取られ、新しい地域でも短期間で存在感を高めています。

また、2022年には台湾への出店も実施され、海外展開もスタートしました。
ロピアは、地域密着型スーパーでありながら、国内外へ商圏を広げる食品企業として存在感を強めています。

ロピアを飛躍させた高木社長の「現場主義」経営方針

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画像引用:ロピア公式「ロピア 新高店」オープン情報

ロピアの成長を支えているのが、仕入れや価格設定まで売場が判断する「現場主義」の運営方針現場が主役になることで、お客様の動きや地域の特徴を素早く売場に反映できる体制が整えられています。

ここからは、この考え方がどのように強さにつながっているのかを【仕組み・運営体制・文化】の3つの視点から見ていきましょう。

売場に裁量を持たせる仕組み

ロピアでは、売場のチーフが仕入れや値付け、陳列まで日々の判断を担う「現場主義」の考え方を採用しています。裁量が大きいため、店舗ごとに個性ある品揃えや売場の雰囲気が生まれやすい点が特徴です。

一般的なスーパーでは、本部がこれらの業務を細かく管理するケースもありますが、ロピアは売場側に大きな判断権を持たせています。
この方針は採用情報でも明示されており、現場で主体的に売場づくりを進められる環境が整っています。

現場の判断が生きるオペレーション

売場に裁量のあるロピアでは、日々の状況に合わせて現場が判断しやすい運営体制が整えられています。天候や相場、地域の嗜好といった変化は、一般的に売場づくりにも影響しやすく、その場で商品構成や値付けを調整しやすさにつながっています。

本部の承認を待たずに動ける点も、店舗ごとに状況に応じた見直しがしやすい理由のひとつといえます。

現場の意見を尊重するカルチャー

ロピアでは、店舗で働くスタッフの意見や気付きを日々の運営に生かしやすい環境づくりが重視されています。
社長をはじめ経営層が店舗を頻繁に訪れることでも知られており、従業員との距離が近い点も特徴です。

こうした文化が根付くことで、改善案が共有されやすくなり、売場づくりの工夫につながる場面も生まれています。現場の声を尊重する風土が、運営全体の柔軟さを支える要素になっているのです。

現場で動ける人材育成

ロピアでは、現場が主体となって店舗運営を進められるよう、人材育成にも力が注がれています。
チーフを中心に、在庫管理やレイアウト変更といった日々の業務を任されることで、実務を通じて判断力や運営スキルを磨ける機会が整っています。

また、若手社員にも早い段階から現場で経験を積む機会が用意されており、実践から学びながら成長できる点も特徴のひとつです。こうした取り組みが、店舗ごとの自立した運営を支える基盤にもなっています。

ロピアグループの今後の展望と課題

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急速に事業規模を広げてきたロピアは、長期的な成長に向けて新たなステージへ進みつつあります。
グループとして事業領域が広がるなかで、今後どのような方向を目指し、どのようなテーマに向き合うのかを整理してみましょう。

2031年に向けた「売上2兆円」構想

ロピアを含むOICグループは、2031年に売上2兆円を目指す長期ビジョンを掲げています。店舗網の拡大や新たな商圏への挑戦など、持続的な成長に向けた取り組みが今後も続いていくと考えられます。

一方で、事業規模が大きくなるほど、運営体制組織づくりの面でも求められる水準が高くなるため、効率的かつ安定した体制づくりが重要なテーマとなりそうです。

事業拡大にともなう人材・組織面の課題

店舗数や事業領域が広がるほど、人材の確保や育成はより重要性を増します。とくにロピアは “現場主義” の文化が根付いており、店舗での判断や運営スキルを担う人材が欠かせません。

そのため、初期教育の仕組みづくりや、現場でリーダーシップを発揮できる人材をどのように育てていくかは、今後の成長において大きなテーマになると考えられます。
企業全体でノウハウを共有しつつ、店舗が自立して運営できる環境づくりが引き続き求められるでしょう。

社会的責任や地域との関わり方

事業規模が拡大するにつれ、環境配慮地域とのつながりといった社会的なテーマの重要度も高まっています。
食品ロス削減や地域雇用の創出など、小売企業として取り組める領域は広く、こうした活動が企業価値の向上にもつながります。

また、地域ごとに根付いた店づくりを続けるロピアにとって、周辺地域との協調や信頼関係の構築は、長期的なブランド力にも影響すると考えられます。

まとめ

高木勇輔社長は、創業家としての視点と現場で培った経験をいかし、ロピアの急成長を牽引してきた人物です。就任後は、精肉を起点とした強みを広げながら事業領域を拡大し、OICグループ全体の売上は大きく伸びました。

その背景にあるのが、ロピアが掲げる“現場主義”の経営方針です。
売場に裁量を持たせる仕組み、現場の判断が生きるオペレーション、スタッフの意見を尊重するカルチャー、そして自立的に動ける人材育成——。これらの要素が組み合わさることで、店舗ごとに工夫が生まれ、スピード感のある売場づくりにつながっています。

事業規模はこれからも拡大が続くと見られ、2031年に向けた大きなビジョンも示されています。一方で、人材・組織づくりや地域との関わりなど、新たなテーマも浮かび上がっています。

成長を続けるロピアが、今後どのような姿へ進んでいくのか。
“現場主義”を軸に築かれてきたブランドが、次のステージでどのように進化するのかに注目が集まりそうです。

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