スーパーのベーカリーとは?インストアベーカリーの仕組み・製造方法を徹底解説

スーパーのベーカリーとは?インストアベーカリーの仕組み・製造方法を徹底解説
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この記事の監修

監修者のアバター       葛川英雄      

水産市場の競り人、生鮮食品業界、人材業界で培った豊富な経験を持つ食のプロフェッショナル。現在は株式会社オイシルの代表取締役として、10年以上の業界経験を活かし、生鮮業界やスーパーマーケット業界の発展に貢献しています。

スーパーのベーカリーは、店内で焼き立てのパンを提供する「インストアベーカリー」として、多くの消費者に親しまれています。町のパン屋より手頃な価格で、焼きたてのパンが手に入ることから人気を集めています。

しかし、「どうやって作られているのか」「衛生面は大丈夫なのか」「町のパン屋とどう違うのか」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。本記事では、スーパーのベーカリーの仕組みや製造方法、注意点まで詳しく解説します。

スーパーでパンを購入する際の参考や、ベーカリー部門で働きたい方にとっても役立つ情報をお届けします。

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目次

スーパーのベーカリーとは?インストアベーカリーの基本

スーパーのベーカリーは、店舗内でパンを製造・販売する形態を指し、「インストアベーカリー」とも呼ばれています。近年では多くのスーパーが導入し、集客の重要なツールとなっています。

インストアベーカリーとは

インストアベーカリーとは、スーパーやショッピングセンターの中で、焼きたてパンを提供する店内パン屋のことです。「作りたてのパンが町のパン屋さんより安く買える」として注目されており、強力な集客ツールとして各スーパーがこぞって出店してきました(https://www.boulansserie.com/article2870.html)。

従来のスーパーでは、パンメーカーが製造した袋入りのパンを仕入れて販売するのが一般的でしたが、インストアベーカリーでは店内で製造工程を行うため、焼きたての香りや温かさを提供できるのが特徴です。

イオン、イトーヨーカドー、ライフ、東急ストアなど、多くの大手スーパーがインストアベーカリーを展開しており、それぞれ独自のブランド名で展開しています。例えば、イオンの「カンテボーレ」、東急ストアの「焼きたてベーカリー」、ライフの「小麦の郷」などがあります。

一般的なパン屋との違い

町の小規模ベーカリーでは、職人が一貫して仕込みから販売までを担当するケースが多く、商品数も限定されている分、細かなアレンジや職人技が光る小ロット生産が可能です。

一方、スーパーのベーカリー部門は、多くの客層を対象にした豊富なラインナップと短時間での大量生産が必要とされます。限られた場所や人数でも効率良く作業が進められるよう、作業フローやスタッフ配置に最適化が求められます。

また、価格面でも大きな違いがあります。町のパン屋では1個200円〜300円程度の商品も多いですが、スーパーのインストアベーカリーでは同等のクオリティのパンが100円〜150円程度で購入できることも多く、約半額程度で楽しめるケースもあります(https://360life.shinyusha.co.jp/articles/-/46848)。

スーパーのベーカリーの種類と製造方法

スーパーのベーカリーには、大きく分けて「冷凍生地を使用するタイプ」と「生地から作るタイプ」の2種類があります。

冷凍生地を使用するベーカリーは、数か月前に作った冷凍のパン生地を店舗に配送し、オーブンで焼き上げるだけというスタイルです。効率的に焼きたてパンを提供できる一方で、日持ちさせるために添加物を入れざるを得ないという側面もあります(https://www.moneypost.jp/634550)。

一方、イトーヨーカドーなどはゼロから生地を作って焼いているとうたっており、すべてのスーパーが冷凍生地を使っているわけではありません。生地から作るタイプのベーカリーでは、店内で計量や捏ね作業、発酵、成形までを行うため、より本格的なパン作りが可能です。

近年では「この1〜2年でスーパーのベーカリー部門が町のパン屋を越え、一気に進化した」という評価もあり(https://diamond-rm.net/sales-promotion/104556/)、品質向上に力を入れる店舗が増えています。

スーパーのベーカリーの製造方法と品質

スーパーのベーカリーの製造方法は店舗によって大きく異なり、それぞれにメリット・デメリットがあります。

冷凍生地を使用したパン

冷凍生地方式では、パン生地自体は数か月前に工場で作った冷凍のものであることが多く、店舗ではオーブンで焼き上げているだけというスーパーがほとんどです(https://www.moneypost.jp/634550)。

この方式のメリットは、効率的に大量のパンを提供できることと、スタッフの技術レベルに左右されず安定した品質を保てることです。焼成のタイミングさえ管理すれば、誰でも一定の品質のパンを焼き上げることができます。

一方でデメリットとしては、日持ちさせるために添加物を入れざるを得ない点や、冷凍保存による風味の劣化が挙げられます。街のベーカリーとは別物と考えた方が良いという指摘もあります。

ただし、冷凍技術の進歩により、近年では冷凍生地でも高品質なパンを提供できるようになっており、消費者が味の違いを感じにくいケースも増えています。

生地から作るパン

生地から作るタイプのベーカリーでは、計量や捏ね作業、温度・湿度管理、発酵時間の見極めなど、本格的なパン作りの工程を店内で行います。

イトーヨーカドーなどはゼロから生地を作って焼いているとうたっており、決してすべてのスーパーが古い生地を使っているわけではありません(https://www.moneypost.jp/634550)。生地から作ることで、添加物を最小限に抑え、素材本来の風味を活かしたパン作りが可能です。

ヤオコーの「ヤオコーピノ」では、お店で生地から手作りする焼きたてパンを求めて、連日足を運ぶ客がいるほどの人気ぶりです(https://macaro-ni.jp/127439)。甘い系からしょっぱい系までバラエティ豊かなラインアップで、どれもおいしいと評判です。

デメリットとしては、製造工程が複雑で人件費や設備投資がかかること、スタッフの技術力に品質が左右されることが挙げられます。

製造方法による違い

製造方法の違いは、パンの品質や価格、店舗の運営効率に大きく影響します。冷凍生地を使用するベーカリーは効率的で安定した品質を提供できる一方、生地から作るベーカリーは本格的な味わいと無添加志向の消費者ニーズに応えられます。

消費者としては、「焼きたて」という言葉だけで判断せず、どのような製造方法を採用しているかを確認することで、自分の好みや価値観に合ったパンを選ぶことができます。

近年では、スーパーのベーカリー部門が大きく進化し、「売場内にある町のパン屋さんからベーカリー部門への発展途上」ととらえることもできる状況になっています(https://diamond-rm.net/sales-promotion/104556/)。品質向上への取り組みが進んでおり、今後もさらなる進化が期待されます。

スーパーで買える人気パンメーカー

スーパーのパン売り場では、インストアベーカリーだけでなく、パンメーカーが製造した袋入りのパンも販売されています。

オリエンタルベーカリー

オリエンタルベーカリーは、大阪を拠点とする業務用パンメーカーで、関西圏の業務用パン市場でシェアNo.1を誇ります。一般的にスーパーやコンビニでの販売を主目的としていませんが、一部のスーパーでは取り扱いがあります。

関東圏ではロピアが最も確実な購入先で、多くの店舗で取り扱いがあります。関西圏ではイオン系列やトーホーストアなど、一部のスーパーで購入可能です。

詳しくは「オリエンタルベーカリーのパンはどこのスーパーで買える?」の記事をご覧ください。

タカキベーカリー

タカキベーカリーは広島発のアンデルセングループの製パン会社で、イーストフード・乳化剤不使用の高品質なパンを製造しています。全国のイオン、イトーヨーカドー、西友、東急ストア、成城石井などのスーパーで購入でき、一部コンビニでも取り扱いがあります。

石窯パンシリーズが看板商品で、石窯レーズン&くるみ、石窯ミニフランス、阿蘇牛乳のミルクブレッドなどが人気です。

詳しくは「タカキベーカリーのパンはスーパーで買える?」の記事をご覧ください。

その他の製パンメーカー

その他にも、フジパン、山崎製パン、第一屋製パンなど、多くのパンメーカーがスーパーに商品を供給しています。これらのメーカーは工場で大量生産したパンを全国のスーパーに配送しており、長期保存が可能な商品が中心です。

業務スーパーでは「天然酵母食パン」や「ビール酵母パン」など、独自のヒット商品も販売されており、コストパフォーマンスの高さで人気を集めています。

スーパーのベーカリーで注意すべきポイント

スーパーのベーカリーでパンを購入する際には、いくつか注意すべきポイントがあります。

衛生面での懸念

食品表示アドバイザーの垣田達哉氏によると、スーパーのパンは比較的長い時間、外気にさらされる形で陳列される場合が多く、衛生面で問題があると指摘されています(https://www.moneypost.jp/634550)。客のつばが飛んだり、子供が触ったりすることもあるため、新型コロナウイルスやインフルエンザが流行している時期は特に注意が必要です。

個包装されているパンを選ぶか、購入後は早めに食べることをおすすめします。また、店舗によってはホットケースで温度管理しているところもあり、そうした店舗の方が衛生面で安心できます。

一方で、スーパーよりもコンビニの方が衛生管理が行き届いているという指摘もあります。コンビニは専門業者が工場で作ったものが配送されており、食品工場では風を当てて衣服のほこりを除去するエアシャワーを備えているなど、一般的に安全性が高いとされています。

焼きたてを買うコツ

焼きたてのパンを手に入れるには、焼き上がり時間を把握することが重要です。多くのスーパーでは、午前中(9時〜11時頃)と午後(14時〜16時頃)に焼き上げのピークがあります。

店頭のPOPや店員への問い合わせで焼き上がり時間を確認し、そのタイミングに合わせて来店すると、最も新鮮なパンを購入できます。週末の午前中は特に品揃えが充実している傾向があります。

また、焼きたてパンを求めて連日足を運ぶ常連客も多く、人気商品は早めに売り切れることもあるため、お気に入りの商品がある場合は早めの時間帯に訪れることをおすすめします。

価格と品質のバランス

スーパーのインストアベーカリーの最大の魅力は、町のパン屋より手頃な価格で焼きたてパンが買えることです。同等のクオリティのパンが約半額程度で購入できるケースも多く、コストパフォーマンスは非常に高いと言えます。

ただし、製造方法によって品質には差があり、冷凍生地を使用している場合は添加物が含まれていることもあります。価格だけでなく、原材料や製造方法も確認して、自分の価値観に合ったパンを選ぶことが大切です。

健康志向の方は、全粒粉やライ麦を使用したパン、イーストフード・乳化剤不使用のパンを選ぶと良いでしょう。店舗によっては、こうした商品を積極的に展開しているところもあります。

スーパーのベーカリー部門で働きたい方へ

スーパーのベーカリー部門は、パン作りに関心がある方にとって魅力的な職場です。

仕事内容の概要

スーパーのベーカリー部門では、パン生地の仕込み・発酵・成形、焼成、陳列、接客対応、清掃・片付け・在庫管理など、多岐にわたる業務があります。早朝から夜まで、多くの工程が同時並行で動き続けるのが特徴です。

製造から売り場への陳列まで、スタッフ間での連携や情報共有が欠かせません。多品種のパンを安定して供給するため、日々の売れ行きを数値で管理し、製造回数やタイミングを細かく設定する必要があります。

やりがいとしては、焼き立ての香りや、手をかけたパンが売れていく様子を見られることが挙げられます。新商品を提案してメニュー開発の一端を担うような機会もあり、キャリアアップにつながります。

一方で、早朝勤務や立ち仕事による体力的なハードさもあり、睡眠時間や休憩の取り方を工夫することが必要です。大量生産に伴う単調な作業が続くこともあるため、声かけやローテーションなどでモチベーションを維持する取り組みが重要です。

詳しい情報はこちら

スーパーのベーカリー部門での仕事内容やスケジュール、やりがい、注意点については、「スーパーのベーカリー部門とは?仕事内容・やりがいを徹底解説」の記事で詳しく解説しています。

また、「スーパー ベーカリー きつい」「スーパー ベーカリー 楽しい」「スーパー ベーカリー バイト」など、働く上での具体的な疑問にも別記事でお答えしていますので、ぜひご覧ください。

よくある質問(Q&A)

スーパーのベーカリーについて、よくある質問をまとめました。

スーパーのパンは町のパン屋より安い?

はい、一般的にスーパーのインストアベーカリーは町のパン屋より安い価格設定になっています。同等のクオリティのパンが約半額程度で購入できるケースも多く、クロワッサンやバゲットなどが100円〜150円程度で手に入ります(https://360life.shinyusha.co.jp/articles/-/46848)。

これは、スーパーが大量生産によるスケールメリットを活かしていることや、他の商品と合わせて購入してもらうことで利益を確保できるビジネスモデルのためです。ただし、町のパン屋の方が職人技が光る小ロット生産や、こだわりの素材を使用している場合もあり、一概にどちらが良いとは言えません。

衛生面は大丈夫?

スーパーのパンは比較的長い時間、外気にさらされる形で陳列される場合が多く、衛生面で懸念があるという指摘もあります(https://www.moneypost.jp/634550)。客のつばが飛んだり、子供が触ったりすることもあるため、感染症が流行している時期は特に注意が必要です。

対策としては、個包装されているパンを選ぶ、ホットケースで管理されているパンを選ぶ、購入後は早めに食べるなどが有効です。また、店舗によって衛生管理のレベルは異なるため、清潔な印象の店舗を選ぶことも大切です。

冷凍生地と生地から作るパンの違いは?

冷凍生地を使用したパンは、工場で作った冷凍のパン生地を店舗で焼き上げるもので、効率的に大量生産できるメリットがあります。一方、日持ちさせるために添加物を入れざるを得ないというデメリットもあります。

生地から作るパンは、店内で計量や捏ね作業、発酵、成形までを行うため、添加物を最小限に抑え、素材本来の風味を活かしたパン作りが可能です。ただし、製造工程が複雑で人件費や設備投資がかかります。

どちらが良いかは個人の価値観によりますが、無添加志向の方は生地から作るパンを選ぶと良いでしょう。イトーヨーカドーなどはゼロから生地を作って焼いているとうたっており、店舗によって製造方法が異なります。

どこのスーパーが美味しい?

スーパーのインストアベーカリーの品質は、製造方法やスタッフの技術力、素材へのこだわりなどによって大きく異なります。一般的に、生地から作るタイプのベーカリーの方が本格的な味わいを楽しめる傾向があります。

ヤオコーの「ヤオコーピノ」は、お店で生地から手作りする焼きたてパンを求めて連日足を運ぶ客がいるほどの人気です(https://macaro-ni.jp/127439)。ライフの「小麦の郷」も、スーパーの常識を変えた焼きたてパン革命として知られています。

ただし、味の好みは個人差が大きいため、複数の店舗を試してみて、自分に合ったスーパーを見つけることをおすすめします。焼き上がり時間に合わせて訪れると、最も美味しい状態のパンを楽しめます。

まとめ

スーパーのベーカリーは、店内で焼き立てのパンを提供する「インストアベーカリー」として、多くの消費者に親しまれています。町のパン屋より手頃な価格で焼きたてパンが手に入ることが最大の魅力です。

製造方法には「冷凍生地を使用するタイプ」と「生地から作るタイプ」の2種類があり、それぞれメリット・デメリットがあります。近年ではスーパーのベーカリー部門が大きく進化し、品質向上への取り組みが進んでいます。

衛生面での懸念もあるため、個包装されたパンを選ぶ、焼き上がり時間に合わせて訪れるなど、購入時の工夫も大切です。自分の好みや価値観に合ったパンを選んで、スーパーのベーカリーを上手に活用してみてください。

スーパーのベーカリー部門で働きたい方は、仕事内容や働き方について詳しく解説した別記事もご覧ください。

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この記事を書いた人

オイシルメディア編集部。
”「美味しい」を身近に。”をミッションに生鮮業界、スーパーマーケット業界に関する情報を発信していきます。
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