青果スタッフに資格は必要?おすすめ資格8つと取得のメリットをご紹介!

青果スタッフに資格は必要?おすすめ資格8つと取得のメリットをご紹介!
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この記事の監修

監修者のアバター       葛川英雄      

水産市場の競り人、生鮮食品業界、人材業界で培った豊富な経験を持つ食のプロフェッショナル。現在は株式会社オイシルの代表取締役として、10年以上の業界経験を活かし、生鮮業界やスーパーマーケット業界の発展に貢献しています。

青果スタッフとして働くために、必ずしも資格は必要ではありません。求人の多くは未経験でもOKとされていますし、特別な資格やスキルがなくても採用してもらえる場合がほとんどです。

しかし、長い目でキャリアアップを考えたとき、市場価値を高める有利な資格があるのをご存知ですか?

今回は、今すでに青果の仕事についている方や青果スタッフに転職したい方、青果スタッフから次のキャリアを見据えている方に向けて、おすすめ資格を8つご紹介します。

難易度がそれほど高くないものもあるので、ご安心を! 

目次

青果スタッフに特別な資格は必要なし

スーパーマーケットの青果部門や青果店のスタッフとして働くために、特別な資格は必要ありません。実践的な経験が重要ですので、仕事をしながらスキルを身につけていくことになるでしょう。

しかし、そのような基礎を身につけたうえでさらに資格を持っていると、青果スタッフとして「強い人材」になれるのです。

資格を持っていることは知識の証。任される業務の幅が広がったり、キャリアアップや転職の際に「できる人」として認識されたりと、大きな強みになるでしょう。

スーパーマーケットの青果スタッフに役立つ資格とは、いったいどのようなものでしょうか?

今回は、転職にも有利なスーパーマーケットの運営や接客に関する資格と、現場で役立つ青果の知識を高める知識に分けてご紹介します。

青果スタッフの転職に有利!運営・接客系の資格3選

まずは、スーパーマーケットに勤めているならチェックしておきたい、運営や接客に関する資格3つを見てみましょう。転職や昇格に有利なものもあるので、お見逃しなく!

1. S検(スーパーマーケット検定)

S検(スーパーマーケット検定)は、スーパーマーケット業界の基礎知識や実務スキルを学べる資格です。青果スタッフにも役立つ内容が多く、売り場づくりや販売スキルに活かせるでしょう。

【学べる知識の例】

  • 接客や販売促進の基礎知識
  • 食品の安全管理と表示ルール
  • スーパーマーケットの運営の仕組み

取得方法は、指定の試験に合格すること。試験はレベル別・職種別に分かれており、業務内容や経験に応じて挑戦できます。

さらに、S検の上位級を取得できれば、青果部門のリーダーや店長などの管理職を目指しやすくなるのが魅力。厚生労働省が定めている職業能力の基準にも対応しているため、長期的なキャリア形成を考えている方に非常におすすめです。

葛川英雄

これは、本当に評価されます! 転職時、S検を持っている人は計数管理などができる人として評価されますし、昇格の審査でも「S検3級以上を持ってること」が条件になっていることも。取得には中学2〜3年生レベルの数学の知識が必要ですが、ここで「職人か商売人か」が分かれるところなんです。

2. リテールマーケティング(販売士)検定

小売業に必要な販売やマーケティングの知識を学びたいなら、リテールマーケティング(販売士)検定はいかがですか?

こちらは、全国商工会連合会が主催している流通業界で唯一の公的な資格制度です。経済産業省が所管する中小企業庁も後援についており、信頼度の高さはお墨付き。

顧客満足度を高めるノウハウを身につけられ、接客や売場づくりなど、販売担当に求められる知識とスキルが養えます。

【学べる知識の例】

  • 接客マナーや販売スキル
  • 商品仕入れや在庫管理の基礎
  • 売り場レイアウトや陳列の効果的な方法

取得方法は、指定の試験に合格すること。1級・2級・3級に分かれているので、青果スタッフとしてのスキルを高めたい方は、売り場の販売員を対象とした3級を目指すのがよいでしょう。

さらに、現場管理者を対象とした2級を取得すれば、店長やバイヤーといったキャリアの道も開けます。将来的なキャリアアップを目指したい方は、早いうちから学び始めるのも◎

葛川英雄

こちらも持ってる人はたまにいますね!あれば最強! とまではいきませんが、スーパーマーケットで働くには一定の評価がされるイメージです。

3. サービス接遇検定

サービス接遇検定は、接客業に必要なマナーやコミュニケーションスキルを証明できる資格です。

販売、ホテル、美容、医療、介護など、接客を必要とするさまざまな業界で役立つスキルが身につけられるので、社員教育の一環として活用している企業もあるのだとか。

青果スタッフもお客さまと直接接する機会が多いため、接客力を高めることが売上やリピーター獲得につながります。

おもてなしの心を大切にしながら、より良いサービスを提供したい方は、さらなる高みを目指してこちらの検定にチャレンジしてみてはいかがでしょう。

【学べる知識の例】

  • 敬語や言葉遣いなどの接客マナーの基本
  • お客さまのニーズをくみ取るコミュニケーション法
  • クレーム対応やトラブル時の適切な対処法

取得方法は、指定の試験に合格すること。検定は1級、準1級、2級、3級と分かれているので、まずは3級から取り組むのがよいでしょう。

企業によっては、これらの資格取得を教育制度の一環として推奨しています。受講料や受験料を負担してくれる場合もありますので、企業が発信している福利厚生や教育制度の情報をチェックしてみましょう。

あると嬉しい!青果のおすすめ資格5選

ここからは、青果スタッフとして働くときにあると嬉しい野菜・果物に関する資格をご紹介します。

転職や昇格には直接的に関係しませんが、資格の勉強をとおして青果への知識が深まり、現場で役立つことも多いでしょう。難易度がそれほど高くなく、講座を受講するだけで取得できるものもあるので、要チェックです。

1. 野菜ソムリエ

野菜ソムリエは、野菜や果物の目利きや栄養素、調理法などを学べる資格です。

「生産者と消費者の架け橋となることを目指す」とうたわれているとおり、その魅力や価値を社会に広めることを目的としています。

【学べる知識の例】

  • 野菜・果物の品種や産地に関する知識
  • 旬や鮮度の見分け方
  • 栄養素と効果的な調理法

資格の取得には、指定の養成講座の受講と修了試験の合格が必須。通学講座と通信講座があるので、自分のライフスタイルに合わせて選びましょう。

検定取得者は、青果の販売や料理教室、セミナー講師、レシピ開発など、さまざまなフィールドで活躍されているとのこと。歴史も長い検定ですので、仕事で活かしたい方はチャレンジしてみませんか?

2. 野菜コーディネーター

試験を受けずに資格を取りたいなら、野菜コーディネーターがおすすめ。およそ4ヶ月間の指定講座を受講すれば取得できるので、自分のペースで勉強したい方に向いています。

取得の難易度自体はそれほど高くありませんが、野菜や果物の特徴、選び方、保存方法、美味しさを引き出す調理法など、青果スタッフに必要な知識をしっかり身につけられます。

【学べる知識の例】

  • 140種類以上の野菜・果物の特徴
  • 適切な保存方法と調理法
  • エコな食生活の実践方法

低コストで取得できるのも魅力なので、どの資格にしようか迷ったときの選択肢にいかがでしょう。

3. オーガニック野菜アドバイザー

オーガニック野菜アドバイザーは、お客さまにオーガニック野菜の魅力や日常生活での取り入れ方を伝えられる人材の養成を目指しています。

近年は健康志向のお客さまが増えており、その需要は高まる一方。青果スタッフとして、プラスαの知識をつけたい方に適しています。

【学べる知識の例】

  • オーガニック野菜の特徴と選び方
  • 季節ごとの野菜の栄養素と保存方法
  • オーガニック野菜を使ったレシピ

取得には認定試験のほか、試験が免除となる協会認定のコースも用意されています。独学か受講か、自分に合ったスタイルを選びましょう。

4. 果物インストラクター

果物の歴史から栽培方法、選び方や栄養成分まで網羅的に学べるのが、果物インストラクター

とくに、カロリーやビタミンCの含有量といった栄養成分についても深くふれられているので、お客さまに美容面や健康面などのアドバイスもできるようになるのが魅力です。

【学べる知識の例】

  • 果物の歴史や種類、特徴
  • 果物の選び方や保存方法
  • 果物を使った料理やレシピ

取得には、指定の試験の合格が必要です。受験に特別な要件は必要なく、在宅での受験が可能なのも嬉しいポイント。

とくに身近な果物の旬や産地への理解が深められるので、青果売り場で扱う商品にも役立てることができるでしょう。

5. フルーツアートプロフェッショナル養成講座

フルーツアートプロフェッショナルは、果物のカッティングや盛り付けの技術を習得できる資格です。

青果スタッフにとって、フルーツのカットは日常業務のひとつ。職場の研修で基本的なカット技術を教えてくれるところは多いものの、さらに本格的なスキルを身につけたい方は、検定取得も視野に入れてみてはいかがでしょうか。

日々の業務で役立つのはもちろんのこと、アイディア次第で販売促進イベントやデモンストレーションなど、幅広い場面で活躍が期待できるかも!

【学べる知識の例】

  • 基本的なフルーツカッティング技術
  • 美しい盛り付けの方法
  • フルーツを使ったデコレーション技術

取得方法は指定の講座を受講し、修了試験に合格すること。難易度はやや高めですが、青果スタッフとして付加価値を高めたい方におすすめです。

資格をとるメリットとは

さて、ここまでおすすめの資格リストをご紹介してきましたが、気になるものは見つかりましたか? 最後に、資格をとるメリットを3つに分けて確認してみましょう。

転職市場での競争力を高められる

資格は、転職時の大きな武器。知識や技術の証明になりますので、即戦力として評価されるでしょう。

とくに、スーパーマーケットの運営に関する資格を持っているかどうかは、採用担当者も注視しています。

企業によっては、売り場のリーダーや店長候補、エリアマネージャーといった管理職へのステップアップの条件として取り入れている場合もありますので、キャリアアップを考えている方は早めに検討しましょう。

業務の質が向上する

品質管理から仕入れ、販売、接客まで、多岐にわたる青果スタッフの仕事。業務には専門の知識が求められますが、資格をとおして学びを深めれば、効率的に、そして自信を持ってこなせるようになります。

たとえば、鮮度管理や保存方法の知識があれば商品のロスを削減することができ、旬や産地、調理法を理解していれば、お客さまの質問にも的確に答えられるようになります。

資格で得た知識は日々の業務のあちらこちらで役に立ちますので、仕事への手応えにつながるでしょう。

専門知識を証明できる

仕事をするなかで「自分にはこんなスキルがあります!」と伝えるのはなかなか難しいもの。だからこそ、資格があると強いのです。

資格はスキルの客観的な証明になるので、青果スタッフとしてのアドバンテージが高まります。

とくにスーパーマーケットや青果店では、野菜や果物の知識が豊富なスタッフが頼りにされる場面が少なくありません。横並びの販売スタッフから抜け出し「青果のプロ」と認識してもらうためには、知識やスキルの証である資格取得が近道です。

【番外編】青果市場で役立つ資格とは?

青果に関わる仕事に就く場合、これまで紹介してきた資格のほかにもチェックしておきたい資格がいくつかあります。スーパーマーケットでは必須ではないものの、市場で働くときに重宝されることが多い資格2つを見てみましょう。

「フォークリフトの免許」があると選択肢が広がる

まず1つ目は、倉庫業務や物流の現場で重宝されるフォークリフトの免許です。

こちらは「免許」と呼ばれていますが、労働安全衛生法で定められた国家資格のひとつ。扱える荷重の量により「フォークリフト運転技能講習(最⼤荷重 1トン以上)」と「フォークリフト特別教育(最⼤荷重 1トン未満)の2つに分けられます。

一度取得すれば更新不要で、生涯利用できる資格です。倉庫作業や物流関連の仕事も視野に入れているなら、必要に応じて取得を検討してみましょう。

「せり人登録試験」に合格すれば市場でせりを行える

2つ目は、青果市場でせりを行うために必要な、せり人登録試験です。この試験は各市場が実施しており、合格すると「競り人登録証」が交付され、その市場でせりを行う資格が得られます。

試験を受けるためには、実務経験(多くの市場が3年)も必要なので、まずは市場に出入りする卸売会社に就職し、一定期間経験を積むのが一般的です。市場で働きたい方は、こちらの資格も見ておきましょう。

まとめ

今回は、キャリアプランを考えるうえで気になる「資格」をテーマに、青果スタッフに役立つ「スーパーマーケットの運営や接客に関する資格」と「青果の知識を深める資格」に分けてリストをご紹介しました。

青果スタッフに資格は必須ではありませんが、実務に役立つだけでなく、転職や昇格でワンランク上のポジションを目指す際にも強みになります。自分の可能性を広げるきっかけとして、まずは興味のある資格から挑戦してみませんか?

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